はじめに
こんにちは!映画大好きたぁくんです!
今回は、夏が近づいてきたということで、北野武監督作品の3作目、「あの夏、いちばん静かな海。」を鑑賞したのでご紹介します。
本作の感想や魅力を含め、ざっくりお話しますので、これから見ようと思っている方、そうでない方もご覧いただければ幸いです。
作品説明
- 公開日:1991年10月19日公開
- 監督:北野武
- 脚本:北野武
- 音楽:久石譲
- 出演者
真木蔵人
大島弘子
たぁくん的評価
- ストーリー構成:★★★★☆ 4/5
- 演出:★★★★★ 5/5
- 映像:★★★★☆ 4/5
- 音楽:★★★★☆ 4/5
- 個人的好み:★★★★☆ 4/5
あらすじ
ゴミの回収を仕事にしている聾唖の茂は、ある日、先端が折れたサーフボードが捨てられているのを見つけ、持ち帰る。茂は持ち帰ったサーフボードの折れた先端に発泡スチロールをつなぎ合わせて修理し、同じ障害を持つガールフレンドの貴子と近くの海に出かける。
茂はサーフィンの楽しさに気づき、次第にサーフィンにのめり込んでいくようになる。地元のサーファーも最初は初心者の茂のことをバカにしていたが、サーフィンに打ち込む茂の姿を見て認めるようになり…
登場人物紹介
本作の主人公。聾唖者。ゴミ収集の仕事中に壊れたサーフボードを見つけたことをきっかけにサーフィンにのめりこんでいく。まじめな性格だが、没頭しすぎてしまう節もあり、サーフィンにのめり込むあまり仕事をさぼってしまうこともある。
茂の恋人。茂と同じく聾唖者。優しく世話焼きな性格で、茂のサーフィンする姿を見学するなど、日頃から茂に付き添い見守っている。
作品の魅力・個人的感想
耳が聞こえない登場人物たちの世界
本作の主要な登場人物である茂、貴子は聾唖者です。そのため、作中で二人が互いに話すシーンはなく、それが本作の一種の特徴にもなっており、サイレント映画としても楽しむことができるようになっています。2人が、恋人として作中でどのようにコミュニケーションをとり、また、北野監督がこのような二人の心情描写をどのように表現するのかが見どころです。
徹底した色彩演出
北野作品の特徴はなんといっても徹底した色彩演出です。本作では青色が作品のいたるところで使用されており、海などの背景はもちろんですが、登場人物の靴の裏という細部まで青色が散りばめられています。北野作品で青色を多用されるこの特徴は「キタノ・ブルー」と呼ばれ、本作はその「キタノ・ブルー」の原点ともいえる作品になっています。鑑賞中に色彩についても注目してみると面白いですよ!
人間ドラマの中にある小粋なコメディ要素
本作は、映画としてはヒューマンドラマ、ラブストーリーというジャンルに分類されますが、北野武監督が元々お笑い芸人ということもあり、コメディ要素も盛り込まれており、北野作品の特徴としてよく挙げられる「4コマ漫画の連続性」が本作にもよく見られます。ストーリーラインは一貫していますが、その中に短いコメディがうまく挟まっていて、作品全体として緊張と緩和がうまくかみ合っていると思いました。
まとめ
今回は、「あの夏、いちばん静かな海。」をご紹介しました。
言葉を交わせない2人のひと夏の思い出をさわやかに描いた作品でした。
気になった方はぜひご覧になってみてくださいね。
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